2006-06-24

61)心臓に悪い「ポセイドン」

 たまには外国映画ネタを・・・ということで、最近観た外国映画は「ポセイドン」です。
 1974年(日本公開)の「ポセイドン・アドベンチャー」のリメイク映画ですよね。もう、単純明快な、スリルを盛り込んだ、いかにもアメリカ映画的アメリカ映画で、一つ前に観た「ダ・ヴィンチコード」で疲れた頭を癒すのにはちょうどいい外国映画でした。
 ちなみに、ボクは邦画、洋画という表現が嫌いなので、いつも日本映画、外国映画という表記にしています。なぜなのか、嫌いなものは嫌いなんじゃとしか言いようがないですね。特に「邦画」なんて言葉を見たり、聞いたりすると鳥肌が立ちます。ただでさえ、鳥が嫌いな人間ですが、単に言葉の響きの好みの違いだけと思います。
 またまた、ちなみに、ですが、鳥嫌いなのでA・ヒッチコック監督の「鳥」なんて映画は絶対ダメですね。映画自体、どれだけよくできていようと、物言わぬ生物の人間への襲撃がどんなに恐怖をもたらそうと、鳥、鳥、鳥、また鳥・・・だから、平静に観ていられるのは最初の数分間だけ。あんな生き物がスクリーンを占拠している映画なんて・・・!(といいながらも、しっかり観ていることは観ているんですね^^)
 話が横道にそれとるで!!

 ということで、「ポセイドン」です。
 ストーリー自体は既に前作で分かっているので、あとはどれだけハラハラ、ドキドキさせられるか、ですが、これが結構スリル満点で、素直にハラハラ、ドキドキさせられました。そこは前作でも手に汗握る・・・というような部分が大いにありで、リメイク版が前作をどれくらい上回っていたかはさておき、ハラハラのおかげで、本当に心臓がドキドキになってしまいました。これ、肉体的な事実として^^
 32年前よりも、自分がトシをとっていることを意外な形で再確認させられました。幾重にも設けられているハラハラシーンを目にしながら、自分の心臓がドキドキしているのを感じていました。上映時間がもっと長かったら、ドキドキを超えてパクパクしたかもしれません。
 これ式のスリルには心臓などピクリともしない青山くんだったのに、寄る年波には勝てないということなのでしょうか。それとも、ここしばらく、サスペンスにしろ、スリラーにしろ、この手の映画を観ていなかったためでしょうか。昔、テレビのプロレス観戦で老人が心臓ショックで亡くなったということがありましたが、心臓パクパクはありえるんですね。

 この種の映画で教訓を垂れているのも、いかにもアメリカ映画ですね。今時、こう真正面からメッセージを送られると何だか恥ずかしい気もしますが、臆面もなく突きつけられると正々堂々としたサマに感激もしてしまいます。で、映画から引き出した教訓とは、

 人生、立ち止まったらアカン

でした。少し前まで自分たちの足下にあった船底に向かって、わずか10人にも満たない人間が脱出行を試みますが、いったん、堅い決心で臨んだ行動に逡巡を見せた人間を、この映画は殺しています。
 その標的になったのが、ニューヨークで入院中の弟の見舞いに行くために密航を企てたおねえちゃん(ミア・マエストロ)。度重なる難関にもうパニック状態になり、人生、放棄しようとします。
 そんなおねえちゃんを励ますのが、リチャード・ドレイファス扮する初老の紳士です。引き返すことのできない、前へ進むしかない状況の中で、この男性は何度もおねえちゃんを励まして引っ張り回すのですが、船が転覆するまでは彼自身が死のうとしていた人間なので皮肉が利いています。
 この男性はゲイで、恋人に振られて傷心のあまり、新年を迎えようとするカウントダウンの最中、船べりから投身しようとしますが、今まさにデッキから身を投げようとした時、目の前に大きな波の壁が船に向かってくるのを目撃し、びっくり仰天でパーティー会場に駆け込んでいきます。そして、脱出行のグループに加わったというおっちゃんですが、おいおい・・・っていう感じですよね。
 皮肉はもう一つ重なっていて、この男性は脱出行の途中、船底への案内役(映画の中では「地図」といわれています)の乗務員(フレディー・ロドリゲス)を蜘蛛の糸状態の中で死なせているのですが、この乗務員はおねえちゃんの密航を手助けした男で、のちにリチャード・ドレイファスは乗務員と親しかったおねえちゃんを勇気付けることになります。しかし、双方とも、お互いの関係性は知らないままです。
 リチャード・ドレイファスといえば、ボクらには「アメリカン・グラフィティ」のにいちゃんが印象深いですが、こちらも、あれから30数年、「未知との遭遇」や「オールウェイズ」などを経て、ええ感じのおっちゃんになっています。

 前作ではラスト、残った者たちを生かすために犠牲になったのはジーン・ハックマン扮する牧師でしたが、今回、そのヒーローとなるのはカート・ラッセルです。こちらは消防士経歴のある元・ニューヨーク市長で、娘(エミー・ロッサム)と恋人(マイク・ボーゲル)のイチャイチャぶりに渋い顔のお父さんという設定です。
 船底の外に出るためにはプロペラのエンジンを切らなければならないのですが、エンジンを切るスイッチは水中の奥深くにあり、スイッチを切って戻ってくるまで息が続くかどうかわかりません。お父さんは決死行を覚悟します。さすがに恋人の青年は黙って見ているわけにはいかず、「僕が行きます」となります。
 生きて戻れるかどうか分からないので青年は娘に「愛していると言ってくれ」と言い、娘は恋人に待ち構えている運命に泣くしかありません。そんな二人を横目に、とっととお父さんは水中に飛び込みます。そして犠牲になってしまいます。若い者たちを生かすために自分が犠牲になるというのは、「アルマゲドン」のお父さん、ブルース・ウィリスもそうでした。
 でも、リチャード・ドレイファスの場合にしても、この恋人たちにしても、こんな生き延び方って、残された者には重いですよね。もちろん、この映画はそこまでは言及していません。

 

 
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私も見ました

青山さん、こんばんは~♪

私も見てきました☆
ほんと、心臓に悪いです。。最初から最後までハラハラドキドキ、あの水の中を潜るシーンでは、こちらまで苦しくなって思わず息を止めてしまいました(笑)
私の場合、前作の映画の感動シーンの方がかなり強く印象に残っていたので、今回の映画の感動の度合いが薄く感じられてしまいましたが、お父さん頑張っていましたね~♪
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