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2016-08-13

チラシを見ても映画を観たことにはならねぇ34

                       チラシ1 原・京子160813

 お盆休みの2日目、お江戸のお友達からまたまた名画座のチラシが送られてきました。
 早速、開封してみると、花のお江戸の名画座はこの暑さにもめげず、頑張ってはりますな。
 お盆は鬼籍に入った仏たちが残った家族のもとに還ってくる時期でもおますが、かつて日本映画の銀幕を飾った鬼籍組のスターたちも、この時期、名画座のスクリーンに還ってきて、昔のままの姿にわれわれは逢えるというものでおます。

 『伝説の女優 原節子』
 『昭和の銀幕に輝くヒロイン第82弾 香川京子』
 原節子のほうは神保町の小屋、香川京子のほうは阿佐ヶ谷の名画座の催しでおます。
 もはや、名画座の日本映画旧作上映の常連といってもいい美女2人の特集でおます。
 原節ちゃんは昨年の9月に鬼籍に入り、もうすぐ一周忌を迎えます。戦前のごく初々しい姿が見られる『河内山宗俊』(1936年、監督・山中貞雄)からスクリーンから姿を消す数年前の『娘・妻・母』(1960年、監督・成瀬巳喜男』までの21作品の上映で、特集の表題は『伝説の女優』とおますが、ボクはここに『妖しの伝説の女優』としたほうがええんちゃうかと思っております。
 『永遠の処女』と謳われ、その神秘的なまでの処女性が原節子を語る上でのウリになっておりますが、昨今のお手軽に誰でも裸になってしまう時代とは異なり、原節子はそのエロスが役柄に、表情に押し込められているからこそ妖しの』なのでおます。

 香川京子のほうは健気な娘を演じた『おかあさん』(1952年、監督・成瀬巳喜男)から東宝のホームドラマ『早乙女家の娘たち』(1962年、監督・久松静児)までの10本の香川京子出演映画の上映でおます。
 かつて香川京子は「監督キラー」の女優と呼ばれ、巨匠、中堅、若手を問わず、出演を要請された女優でおますが、不思議な女優さんでおます。スターであり、多くの映画に出ているにもかかわらず、一本も主演映画を残していないということもさることながら、かつてこれほど色気を感じさせたことのない女優っておったやろか? なのでおます。優等生的な美貌をたたえつつ、あぶない面を見せたことがないというのも優等生的なるがゆえでおますやろか。

                      チラシ2 戦争映画160813

 『原爆と銀幕』
 『終戦の日特別企画 8・15反戦・反核映画祭』
 渋谷と池袋では毎夏、名画座恒例の企画物で、戦争映画、およびそれに類する映画を通して「戦争と平和」を考える催しでおます。
 殊に渋谷では劇映画、記録映画、アニメ映画20数本が上映され、また池袋では戦後71年の間に営々と作られてきた作品29本が上映されております。
 改憲、原発再稼働の動きなどなにかとキナ臭くなってきている現代、これらの映画群の意義が無駄にならないことを祈るばかりでおます。とりわけ、これまでの戦争関係の映画で「戦争が憎い」「戦争は悪い」と片付けられてきた抽象論をより具体的にしていくためにも。戦争は戦争自体が勝手に始まるわけやおませんものね。そこには必ず人間がいるはずで、その視点をはぐらかしてしまうとね。しかし、今の日本映画にそこを切り込んでいく知力と勇気があるかどうか……。


                       チラシ3 フランキー・鉄道 160813

 『稀代のエンターテイナー! フランキー太陽傳』
 『鉄道映画コレクション』

 阿佐ヶ谷では香川京子特集とほぼ同時期、フランキー堺特集でおます。
 ジャズドラマーだったフランキー堺が俳優に転向し、新生日活のモノクロ画面で主役を張った時代から東宝の喜劇俳優として、またフリーの俳優として広く日本映画で活躍した時代までの映画群の一挙お勉強の機会でおます。

 神保町ではJR(旧・国鉄)を中心にした鉄道を舞台にした映画の特集でおます。
 古来、日本映画には鉄道を舞台にした映画がたくさん製作され、鉄道で働く人たち、その鉄道に乗客として乗る人たちのドラマが展開し、人生映画として、あるいは観光映画の側面も併せ持った作品が玉石混合のごとく並んどります。
 マイカー時代の現在では鉄道もドラマの舞台とはなり得ず、ましてリニアモーターカーの実現がそこまで迫っていては、ゆっくりドラマを紡いでいく時間もおません。推理映画あり、喜劇映画あり、青春映画あり、機関士の労働を捉えた記録映画ありと、さまざまな表情を見せる昭和の鉄道映画特集でおますな。

                      チラシ4 鈴木即文160813

 『鈴木則文復活祭』
 師匠の加藤泰さんが京橋(『生誕100年 映画監督加藤泰』)で頑張っているなら、わしも頑張らにゃと思ったのかどうか、9月の渋谷では鈴木則文監督の出番でおます。70年代中盤、菅原文太主演の『トラック野郎』シリーズのヒットで表街道を歩くようになるまで、鈴木則文は東映京都撮影所のマイナー監督であり続けた作家でおました。そのころヒットを続けていた東映やくざ映画にあえて背を向けるように担当する映画は常に主力映画の添え物作品ばかりで、たまにやくざ映画サイドから声がかかっても、どこかシラケ鳥が飛び回っているような映画ばかり。本領を発揮したのは添え物のお色気映画、ピンク映画まがいのエロ映画で、規制の多い主力映画より自由度がある添え物映画に力量を見せたのは師匠の加藤泰譲り?
 にしても、コーフン映画で惜しげもなく裸を見せていた昭和のねえちゃんたちは今いずこ?


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『阿片台地・地獄部隊突撃せよ』は

『阿片台地・地獄部隊突撃せよ』をフィルムセンターでやっと見ました。
かなり期待していたのですが、あまりの雑な作りに驚きました。
駄作の少ない加藤泰の中では、一番の雑な映画だと思いますが、いかがでしょうか。
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 ただし、取り上げる映画は偏っています^^
 
 

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