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2014-05-24

チラシを見ても映画を観たことにはならねえ26

              チラシ1 高田140509

 すっかりご無沙汰ぶりが板に付いてしまった、このショボブログ。。
 なにしろ、映画を全然観ていないから書きようがないし、お江戸在住のお友達さんから、いつものように名画座のチラシが送られてきているにも関わらず、放置状態。
 これはいくらなんでも怠け過ぎだぞと自らを叱咤して、ようやく再開のトバ口に就いたのでおます。
 
 さて、4月から東京・阿佐ヶ谷で上映中の特集は珍しくシナリオライタを取り上げております。「鉄腕脚本家 高田宏治」がそれ。6月14日までの特集だから、あと1カ月。
 まだ日本の映画会社が単独で多くの映画を生産していた時代、そう、まさに工場の観があったころ、高田宏治といえば東映時代劇ややくざ映画が全盛期にあった中、常に傍系を歩んでいたライターでおます。その時代、映画化された作品は2本立て上映のウリの映画にプログラムされた添え物映画が多く、あまた活躍する先輩ライターの後塵を拝していたわけで、だからこそ「東映映画のアルチザン」という彼の著書がある所以ですやろうか。彼が第一線に躍り出るのは、その先輩ライターたちが東映城、あるいは東映村を立ち去った70年代半ば以降でおます。
 チラシを送ってくれるお友達さんが先日、特集に取り上げられている安田道代(現・大楠道代)主演のやくざ映画で、大映作品「関東おんなド根性」(1969年、監督・井上昭)を観てきたそうで、その感想が「どこがド根性やねん」というもの。そりゃアカンわ。当時の大映のこの手の作品はおもろないが通り相場でしたもん。
 その前に彼は鶴田浩二主演の「博奕打ち」シリーズの2作目「一匹竜」(1967年、監督・小沢茂弘)を観るつもりだったらしく、彼から「(内容的に)どない?」と問い合わせがあったのがきっかけで、僕は僕で録画してあったこのシリーズを観まくる始末でおます。当然、「一匹竜」も観たのでおますが、劇場で観た当時、場内の爆笑を誘ったラストの丹波哲郎のセリフは、あれからン十年経っているというのに、やはり爆笑物だったことを確認したりして・・・・。

 さて、特集でも取り上げられている「鬼龍院花子の生涯」(1982年、東映・俳優座映画放送、監督・五社英雄)の思い出話でも・・・・・・。
 この作品は『薄幸の美女』を地でいったヒロインの夏目雅子がラストで「舐めたらいかんぜよ!」とタンカを切ることで知られておりますが、宮尾登美子の土佐物小説の映画化作品の第一弾で、この作品のヒットを受け、その後、宮尾作品の映画は連作されとります。男が主役ばかりだった東映映画も美空ひばり、藤純子以来、久々の女性が主役の活劇映画の始まりで、これが岩下志麻や十朱幸代、三田佳子などが極道一家の恐い姐さんを演じた「極道の妻たち」シリーズへ続いているわけでおます。
 その記念すべき「鬼龍院花子の生涯」でも、決して笑わぬ、氷のような冷たい表情で極道一家の姐さんを演じている岩下志麻を僕は試写会場で見かけたのでおます。いえ、舞台上ではあらしません。まだ舞台挨拶をする直前のことでおます。
 時は1982年5月8日。当時、東映に勤務していた友達の招きで試写会場に赴き、その友達を事務所に通じるエレベーター前で待つ間、数人の男性に囲まれるようにしてサングラスをかけた、妙に派手派手しい(俗にいうケバい)服を着た女性がエレベーターに向かって歩いてきました。
 サングラス姿で目を隠した顔をみじんも動かすことなく、簡単には人を寄せ付けない感じでおます。そして、キッと前を見据えて歩く、ケバい衣装の女性は明らかに水商売風でおます。男性の中で紅一点の彼女に目を奪われた僕は「どこのホステスやねん」と思いながらエレベーターに乗り込む一団を目で追っていたのでおますが、エレベーターに乗り終えた彼女が正面に向き直った途端、「あっ、岩下志麻やん!」だったのでおます。依然、表情を変えることはなく、サングラスで隠れた目はどこを見ていたのやら、やがて、エレベーターの扉が閉まり、一団は僕の視界から消えたのでおます。
 その後、僕は試写会場の一角に座を占めたのでおますが、映画上映の前に映画の出演者たちの舞台挨拶があり、仲代達矢や夏目雅子らとともに岩下志麻も舞台上に登場しました。ついさきほどのケバい身なりのホステス風とは一転、あでやかな着物姿で終始、にこやかな笑みをたたえた姿はエレベーター前の人を寄せ付けない雰囲気など微塵もあらしません。
 まさに「女優!」を実感した一幕でおました。

 
                        チラシ2 子ども140514

 神保町で上映中の特集が「麗しき美少女伝説」でおます。
 戦前、名子役と謳われた悦ちゃんや高峰秀子から浅丘ルリ子、吉永小百合、原田知世、宮崎あおいまで少女に扮した16人の女優をピックアップしとります(中には「ええ! 少女なん?」という作品もおますが・・・・・・)。女の子が少女から娘に変わる微妙な過渡期の表情を捉え、16人の女優たちも実生活ではいろいろおましたんやろね。
 花井蘭子主演の「むかしの歌」(1939年、東宝京都、監督・石田民三)は何不自由なく成長した大阪のいとさんがやがて自活の道を歩み出していくお話で、没落した家の犠牲になると受け取ったら話は暗うなります。
 「ノンちゃん雲に乗る」(1953年、新東宝、監督・倉田文人)でホンマ少女雑誌のグラビアから飛び出てきたようだったかわいい女の子の鰐淵晴子はのち熟女時代を迎えて「らしゃめん」(1977年、監督・牧口雄二)でヌードになったり、3億円事件の真犯人は女子高生だったという「初恋」(2006年、監督・塙幸成)ではあやしげな街の女としてチラリとワンカットでていたりしとります。
 「時をかける少女」(1982年、監督・大林宣彦)の原田知世は今、インスタントコーヒーのテレビCM専門だし、フランス人と結婚した「ラブ・ストーリーを君に」(1988年、監督・澤井信一郎)の後藤久美子は子持ちの母親、「秀子の車掌さん」(1941年、監督・成瀬巳喜男)の高峰秀子は、子役は大成しないといわれる中にあって大人の女優に成長した稀有泣存在でおます。「愛情」(1956年、監督・堀池清)の浅丘ルリ子や「ガラスの中の少女」(1960年、監督・若杉光夫)の吉永小百合野その後は言わずもがなでおますな。

 渋谷の名画座では「野村芳太郎監督特集」を上映中でおます。
 野村芳太郎といえば、すぐに「張込み」(1958年)か「八つ墓村」(977年)が思い浮かびそうでおますがいわば松竹大船のなんでも屋のおっちゃんでおますな。監督でもあり、撮影所長でもあった父親(野村芳亭)の縁からか、松竹映画一本の監督で、特集で取り上げられている24本の作品を見ても、喜劇あり、時代劇あり、サスペンス物あり、探偵映画あり、メロドラマあり、反戦映画あり、歌謡映画あり、フルムノワール風の映画ありと、どんな題材でも器用に、しかし、平均点以上の作品は稀だった不思議な監督さんでおました。
      
                         チラシ3 川島140514

 池袋で終了したばかりの特集が「没後50年 映画監督川島雄三」でおます。
 亡くなった評論家・斎藤龍鳳が唱えたフランスの詩人の一句「さよならだけが人生だ」が、すっかりこの監督を語る時のキャッチフレーズになっとりますが、早世したためか、以後、長く作品が上映され続けている監督でおます。
 今回の特集では『監督川島雄三 松竹時代」出版記念上映会」というサブタイトルがついてましたが、松竹の監督時代の作品だけでは数が少なかったのか、フリーとなって以降の東宝作品、日活作品、大映作品も加えられとりました。

 もう終了したけれど、神保町の「巨匠たちのサイレント映画時代Ⅳ」では、島津保次郎の「愛よ人類と共にあれ」(1931年)、牛原虚彦の「若者よなぜ泣くか」(1930年)清水宏の「銀河」(1931年)と「七つの海 前後篇」(1931、32年)、村田實の「路上の霊魂」(1921年)、溝口健二の「東京行進曲」(1929年)と「瀧の白糸」(1933年)、成瀬巳喜男の「君と別れて」(1933年)、内田吐夢の「警察官」(1933年)と「人生劇場」(1936年)、春原政久の「愛の一家」(1941年)が取り上げられていたようでおます。
 このほか、俳優としてばかりでなく、戦後は日活映画の監督もした小杉勇の「生誕110年」記念も加えられていたようでおます。小杉勇、戦後の藤田進と並び、正義漢ながら武骨で野暮な日本男児の典型を演じた俳優でおます。

                        チラシ4 フィルム140514

 映画の撮影方法、映画館での上映方式が大きく転換して以来、映画館では軽量化されたソフトでくっきり、あざやかなスクリーンが幅を利かせとりますが、きれいに映っている鮮明度だけでは面白くおませんよね。映画がフィルム時代だったころ、映画館ではしばしばピンボケ状態のままスクリーンに映しだされていたこともおましたが、ピンボケ上映は困りものだけど、わざとのようにぼやけたり、暗かったりした撮影は作品に深みを与えていることも、またしばしば。
 そんなフィルム派が歓喜するような特集が来月6日まで渋谷で上映されている「惜別の35ミリフィルム」でおます。アメリカ、ヨーロッパの外国映画を中心に31本が取り上げられてます。
 池袋の「スクリーンで観ておきたい珠玉の名編Vol17 特盛りエンタメウィーク」は食指をそそられる外国映画10本の特集でおます。

                       チラシ5 めいか140514

 さきごろ、大物ミュージシャンが覚せい剤所持の容疑で逮捕されましたが(のちに使用も認める)、同じようにクスリ地獄にはまった女優の一人が日活ロマンポルノで名を馳せた芹明香。そんな彼女の現役バリバリ時代の出演映画を集めて7月まで上映しているのが阿佐ヶ谷の「わたしたちの芹明香」でおます。いつもけだるそうな表情、セリフながら脱ぎっぷりのよさはロマンポルノ以後の作品でも生きとります。
 ちなみに大学時代、島根県出身の友達が同郷の芹明香と出身高校が同じだったらしく(学年は違うけどね)、おらが国から出た若手女優のことをよく聞かされたものでおます。まだ彼女がクスリ地獄に堕ちる以前の若々しいころでおました。
 
 
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