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2006-05-11

44)髪が風になびいて「日本女侠伝 真赤な度胸花」

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 わがご贔屓・藤純子主演の「日本女侠伝 真赤な度胸花」は、1970年の正月映画として公開されたシリーズニ作目です。
 一作目の「侠客芸者」の博多芸者から一転、純子は元・小学校教師で馬主の娘を演じています。時代は明治中期ながら、前作の着物姿からズボン姿に変わり、馬にまたがって北海道の原野を疾走しています。
 そればかりでなく、助っ人共演の高倉健ともどもライフルをぶっ放すという、ウエスタン風味な日活無国籍アクションっぽい映画になっています。
 脚本は笠原和夫、監督は降旗康男です。
 
 かつて、山下耕作監督にインタビューした時、「侠客芸者」に続き、この「真赤な度胸花」の演出のオファーがあったそうです。しかし、山下さん、断りました。理由は「純子が馬にまたがってライフルぶっ放すなんて、僕、いやだったんだ」。
 内田吐夢譲りの理詰めで、正統派任侠映画を得意とした山下監督なら、さもありなんですね^^ 
 かわって起用されたのが、同じ東映でも東京撮影所所属の現代劇慣れした降旗康男だったそうです。そのかわり、山下監督が東京に出向して撮ったのが高倉健主演の「昭和残侠伝 人斬り唐獅子」。こちらの映画は着流し任侠映画のお手本のような仕上がりになっていますね。


 この「真赤な度胸花」の舞台は北海道ですが、純子は九州生まれのおんなです。緋牡丹のお龍は熊本県出身ですが、この作品で純子が演じているヒロイン雪は佐賀県で生まれ、育っています{その割には九州弁を喋ってない、なってヤボなことは言わないの^^ 考えられる理由は「侠客芸者」の項で述べています)。
 
 佐賀の侍であった父親(小沢栄太郎)が北海道開拓を志し、妻と娘を佐賀に残したまま、爺や(石山健二郎)と北海道に渡り、馬の放牧を営んでいます。しかし、馬市の利権を狙う博徒(天津敏)の策略で非業の死を遂げ、雪が北海道へ訪ねてきます。
 そこで知り合うのが一匹狼の流れ者・五郎(高倉健)。
 ところが、この五郎さん、雪の父親に恨みを抱いています。というのも、かつて放牧用地確保のため、雪の父親は五郎の父親(徳大寺伸)から無理やり土地を取り上げ、そのため、五郎の父親は自殺し、残された五郎は牧童として働きに出る一方、姉が女郎に身売りし、やがて死んだという過去があるからです。
 だから、五郎さん、最初は雪と博徒の対立を冷ややかに眺めていますが、やがて・・・・・・となるのは、もう任侠映画の常ですよね。
 ラスト、純子と健さんはライフルを手に敵陣に乗り込みます。今回はドスや匕首(あいくち)の出番はありません。この襲撃シーンはどこかの西部劇の決闘シーンをパクってきたような展開で、いつもの任侠映画のパターンとは異なり、趣向を変えてみたということは分かるのですが、山下監督がいみじくも語ったように、純子とライフル、今イチ、ピンときません。

 健さんファンで、ブログつながりの管理人・ククさんは、「緋牡丹博徒」シリーズは高倉健の「昭和残侠伝」シリーズに、「日本女侠伝」シリーズは「日本侠客伝」シリーズにそれぞれ相当するとブログに書いておられます。まったくその通りですね。
 つまり、「緋牡丹博徒」も「昭和残侠伝」も主人公はやくざ、「日本女侠伝」や「日本侠客伝」では純子も健さんも職業を持つ堅気の人間ということですが、この「日本女侠伝」シリーズでただひとつ残念だったことは、全5作品のうち、2作品で純子が人殺しに手を染めたということでした。
 その1本が、この「真赤な度胸花」で、堅気の娘さんがドスやライフルを手に人殺し、そりゃ、ないでしょう^^
 果たして、ボク以外の、あのころの純子ファンの人たちは純子の主演映画のラストで純子が必ず悪人ばらを倒さないと満足していなかったのでしょうか。その悪人を倒すために高倉健や菅原文太が助っ人共演していたというのに・・・・・。殺人マシーンは緋牡丹のお龍だけで十分でした^^

 かくて、この作品での純子は高倉健の「女の寒さ」というアイヌの言い伝えという謎かけのような言葉に戸惑い、やがて、二度目に健さんが言う「男の寒さ」の言葉を聞いて男の背中にかけより、二人仲良く悪人たちを倒したあと、爺やの「お嬢様、どこへ・・・?」の問いかけにロングヘアーを風になびかせながら、
 「風に聞いてみるわ」
と笑顔で応えて愛する男・健さんを追って馬を走らせ、ハッピーエンドとなります。
 純子が謎かけのような言葉に戸惑ったように、純子ファンのボクは乗馬ズボンにライフル撃ちまくりの純子に戸惑いを見せていたのであります。
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