2012-12-09

最後はおきゃんな町娘の「江戸巷談 花の日本橋」

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 久しぶりの、わがご贔屓の藤純子ネタでおます。

 現在、CSのほうで「江戸巷談 花の日本橋」というテレビ映画が放送されとります。
 今から40年前の、まだボクがほんの子どもだったころの作品で、幡随院長兵衛や一心太助、丹下左膳、紺屋高尾、野狐三次、お坊吉三、弥次郎兵衛喜多八、八百屋お七、鼠小僧次郎吉など、かつての時代劇映画の主人公たちながら、最近ではテレビでもとんとお呼びのかからないヒーロー、ヒロインたちのお話を2話完結で全26回のシリーズ物でおます。放送は1971年10月から翌72年2月まででおました。

 製作は関西テレビと東映京都。とくれば、1968年の「大奥」に始まり、69年の「あゝ忠臣蔵」、70年の「大坂城の女」、「徳川おんな絵巻」と続いてきた時代劇シリーズの、「江戸巷談 花の日本橋」は最終作品でおます。
 そのラストシリーズのトップバッターだったのが、わが藤純子でおます。と同時に、テレビ映画作品としては、翌年春に女優引退を控えていた純子の最終作品でもおました。





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 「江戸巷談 花の日本橋」の第1話「髪結いおしま捕物帖」、第2話「髪結いおしま捕物帖 謎の銀かんざし」が藤純子篇で、純子は殺人事件の犯人探しに奔走する美容師のおねえちゃんを演じてはります。
 脚本は当時、東映任侠映画で傑作を残していた野上龍雄、監督は「大奥」以来、「大坂城の女」「徳川おんな絵巻」で藤純子篇を一手に引き受けていた中島貞夫でおます。

 純子扮するおしまは正義感にあふれる、おきゃんな町の美容師でおます。結婚の約束をしている恋人もいてはります。しかし、この恋人は目明しの下っ引きをしており、何とか手柄を立てて目明しとして出世したいとあせっとります。そうでなければ、おしまとの結婚も満足にできないからで、おしまも何とか恋人に手柄を立ててほしいと願っとります。
 そんなところに降って湧いたように起こったのが、岡場所の女の殺人事件でおます。犯人の手掛かりは殺された女が握っていた平打ちの銀かんざし。女郎には不似合いな持ち物でおます。おしまは恋人と事件を探っていき、遊び人姿で江戸を徘徊していた北町奉行、遠山金四郎の協力もあって、めでたく真犯人を探り当てるというお話でおます。

 この恋人に扮しているのが、劇団文学座の若手俳優だった大出俊で、当時、相手役としては純子のお気に入りの俳優さん。「徳川おんな絵巻」)などで、たびたび純子の指名を受けてはりました。
 金四郎を演じたのが、片岡千恵蔵。今の日航社長のお父さんでおますな。このころ、テレビではまだ「遠山の金さん」シリーズは始まっていなかったのか、映画に引き続き、千恵蔵、頑張ってはります。しかし、寄る年波には抗うことはできなかったのか、うそぶく容疑者に白洲で桜吹雪の絵を見せてタンカを切るお決まりの場面は、この作品ではおません。
 それにしても、当時のこの東映の重役スターさん、純子の最後の作品によく付き合ってはります。映画では「緋牡丹博徒」シリーズの最終作「仁義通します」(監督=斎藤武市)に出たかと思えば、すぐあとの「藤純子引退記念映画 関東緋桜一家」(監督=マキノ雅弘)にも顔を出したりしてますな。そういえば、純子のデビュー作「八州遊侠伝 男の盃」(1963年、監督=マキノ雅弘)は千恵蔵の主演映画でおました。

 この作品を観るのは、実は40年ぶりのことでおました。
 当時もそう感じたのでおますが、おきゃんな町娘って、当時の藤純子はもうちょっと……なのでおますな。町娘姿のほか、芸者姿で敵陣に乗り込むなど、ファンサービスも忘れてはりまへんが、映画、テレビでいろんなキャラクターを演じていたのを観てきた者にとっては「ちょっとブリッ子してんのとちゃう?」なんでおますな。
 引退前年のこの当時は「最後の映画女優」と騒がれ、どんな商品(映画)を出してもヒットを飛ばしていた人気、実力ともに備わった女優に成長していたわけでおますが、もうちょっと年齢(当時25歳)にふさわしいキャラクターは考えられなかったものかと、思うことは当時と同じでおました。






 

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