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2012-11-14

チラシを見ても映画を観たことにはならねえ15

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 またもやの、東京のお友達さん協力によるチラシで語る江戸の名画座歩きでおます。

 神保町では今月24日から一カ月余、追悼企画として「女優・山田五十鈴アンコール」がスタート。
 振り返れば、リアルタイムでボクが山田五十鈴を初めて映画で観たのは……う~ん、かの黒澤明監督の「どん底」(1957年)ではなかったのかな? もちろん、生まれて10歳にもまだ間のあるような幼児のころでおます。山田五十鈴はおろか、黒澤明や三船敏郎などの認識もおません。黒白画面の、ド汚い家の中ばかりで、幼児には非常に退屈な、少しも理解できない、面白くない映画だったと、そんな記憶があるばかりでおます。
 今回の特集では「どん底」は選に漏れてますが、戦前の映画のトーキー時代から戦後の山田五十鈴が「映画女優」であったころまでの24人の五十鈴さんが楽しめますな。ほんの小娘、若いのに妖艶な魅力をたたえた酌婦や芸者、芸道に生きる女、奔放な生き方をしてきた母親、貧乏な中で必死に生きる母親、男を尻に敷く女房、男に自分の全生命を託す女房などなど、山田五十鈴が映画で演じてきた女性は実にさまざま。
 惜しむべきは同時代を生きた田中絹代に「サンダカン八番娼館」(1974年)があったような、舞台女優としてのライバルだった杉村春子に「午後の遺言状」(1996年)があったような、既に女優自身が老女であることをウリにした作品が山田五十鈴にはなかったことでおます。
 その意味でワイルダー監督の「サンセット大通り」(1950年)のような映画ができていれば……。

 阿佐ヶ谷の「昭和の銀幕に輝くヒロイン第67弾」は『淡路恵子』でおます。
 この人、最近ではすっかりテレビのバラエティー番組で思い出語りのおばちゃんになってはりますな。主にかつて結婚していた中村錦之助(萬屋錦之介)、姉と慕っていたという淡島千景とのエピソードを語る広報官でおます。
 来年1月までのモーニングショーで既に始まっとりますが、主演映画はないものの、この人の演じた女性も実にさまざま。何かといえば、デビュー作とされる黒澤明監督の「野良犬」(1948年)が引き合いに出されとります。彼女の代表作というより、作品が有名だからかもしれまへん。しかし、ほかにも脇役ながら男どもと渡り合う面白い役を演じているのにねぇ。







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 渋谷では今月24日から「川島雄三『イキ筋』十八選」でおます。
 「サヨナラだけが人生よ」のおっちゃん、今なお、根強い人気がおますな。といっても世を去って50年、原発や地下鉄サリン、ハイジャックや安田講堂陥落はもちろん、日本万国博も東京オリンピックさえも見ることなく、消えたおっちゃんでおます。
 もし、生きていたら、戦後の日本が一生懸命上り坂を歩いてきた経緯を見てきたおっちゃんは、今のガタガタ道をいつまでも歩いているような日本をどう描いただろうかと思わせるような映画が18本並んどります。風俗映画からアイドル映画、よろめき映画、時代劇と変幻自在でおます。

 銀座は「生誕88周年 ハチ、ハチ、喜八!」と題して小津の喜八物やおません、「岡本喜八監督特集」が来月14日までやっとります。
 川島雄三が変幻自在なら、岡本喜八はまさに破天荒な人で、ボクはそんなに多くを観ているわけやおませんが、監督初期の会社のお仕着せ映画からユニークな戦争映画、後期のヤンチャ映画まで20本の「破天荒」なゲリラぶりが楽しめると思います。

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 最近、何かとえいば追悼上映が多いようでおますな。それだけ映画界、いや、もう「映画界」という言葉も死語になっているかもしれまへんが、その映画に話題が乏しいからかもしれまへん。
 池袋で今月22日まで開かれている「名優 大滝秀治を偲ぶ」は脇役俳優の映画特集でおますが、偲ばれるほうの俳優が舞台俳優であることも何やら皮肉で、第一、この特集タイトル、著名作家が世を去ると早速、書店の一角にその作家のコーナーが即席で出来るのに似て、どうも安っぽさがぬぐえまへんなぁ。
 大滝秀治、ボクは不気味さを感じて仕方おまへんでした。もちろん、俳優としてのイメージでおますが、晩年は柔和な表情のベテラン俳優として喧伝されていたものの、悪役を演じている時の腹にイチモツを隠した人物像がぴったりな感じでおます。
 ボクが最初に彼を観たのはHNKの朝の連続テレビ小説(1966年の「おはなはん」)でおましたが、そこで『珈琲茶館』という、今で言う喫茶店を経営する人のいい中国人を演じた大滝秀治を見て以来、不気味な印象は変わっていないのでおました。

 阿佐ヶ谷では昨今の学校教育の現場をテーマに「教室群像 映画の中の『学び』の風景」が来月22日まで開かれとります。
 全29本、豊田四郎監督の「若い人」(1937年)を除き、すべて戦後の70年代までの何らかの形で青少年や教師が登場する作品でおます。「よくまぁ見つけてきたな」というような作品が多く、それだけ今は忘れ去られている映画が多いともいえますな。
 でも 映画の中の「学び」の風景って、ボク自身は映画から学んだことも多かったのですけど……。


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