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2012-11-02

チラシを見ても映画を観たことにはならねえ14

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 東京在住のお友達さんから、いつものように名画座の上映チラシが送られてきました。
 ほうぼうの映画館がブロジェクト上映に様変わりしている昨今、上映作品がフィルム商品が多い名画座の命運も近いうちに……の現状でおます。ま、上映可能なフィルムが映画会社の倉庫に保管されている限りは続くでしょうが、それもいつまでのことか、でおます。

 さて、神保町では既に上映は終了しているのでおますが、「没後二十年 情念の女優 太地喜和子」なんてあったんでおますな。失礼ながら「情念の女優」とは、いかにも安っぽいタイトル……。あっちの世界で太地さん、笑ろうてはるかもしれまへん。
 映画女優から出発し、舞台女優に転身した太地喜和子については、ずっと以前にわがブログでも記していますので重複は避けますが、映画女優・志村妙子時代はさておき、太地喜和子として取り上げられているプログラムはみんな古い時代のものばっかでおます。
 というのも、太地喜和子は晩年、そんなに映画には出ていなかったためでおますな。あまりに突然な、あまりに不幸な散り方をしてしまいましたが、晩年は「ナマで勝負」とばかり、所属していた文学座の公演のほか、商業演劇に数多く出るなど、文字通り、舞台女優として生きていたからでおます。
 生きていたら70歳直前。あの時代はうたかただったのか……ボクの感慨でおます。

 渋谷では今月3日から「昭和文豪愛欲(エロネタ)大決戦2」が始まるそうな。
 永井荷風、谷崎潤一郎、川端康成、平林たい子、石坂洋次郎、黒岩重吾などから渡辺淳一までの小説の映画化作品で、スクリーンで悶え、喘ぎ、裸にもなるのは若尾文子、岩下志麻、浅丘ルリ子、三田佳子、新珠三千代、岸田今日子、安田道代(現・大楠道代)、栗原小巻、黒木瞳などのオネエサマたちでおます。
 日本にまだ「映画女優」が存在していた時代のベッピンさんたちを見るだけでも面白おますな。


 




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 池袋と神保町では外国映画の特集でおます。タイトルにもあるように、何ともクラシカルな作品ばかりで、TOHOシネマズ系で週替わりで上映されている催しに対抗したんかいな?
 池袋の「魅惑のシネマクラシックスVol13」は既に終わっとりますが、上映作品に合わせたのかどうか、特集タイトルが70年代っぽいですなぁ。
 上映作品もロベール・ブレッソン監督の「スリ」(1959)なんて、大学構内の上映会でお目にかかったっきり。そういえば50~70年代の作品が並んでいたのも、まさに特集タイトルっぽいのでおますが、まるで70年代の大学の上映会の趣きでおますな。

 神保町の「もう一度スクリーンで観たい秋の洋画名作集」は上映中でおますが、こちらの方がTOHOシネマズに対抗してるっぽい。「もう一度……」なんておますから、時間を持て余している高齢者層を当て込んだ企画のような感じでおますな。お友達さんによると、シネマズの映画も名画座も公共施設の上映会も、いずれもお年寄りが多いとか。今のにいちゃん、ねえちゃんたちはわざわざ映画館には行かないもんね。行っても「温故知新」にはとんと興味はなさそうで、3DやCG満載、アイドル主演に走っとりますからね。ペキンパーやワイルダー、ジンネマン、ヒッチコックなどの世界も面白いのにね。

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 川崎の「日活100周年記念上映 日活アクションの世界」も既に終わってます。裕次郎、旭の時代から60年代末、日活ニューアクションと呼ばれた時代までの裕次郎の文芸映画、旭の無国籍映画、任侠映画や若手たちのチンピラ映画など多彩でおますな。
 有楽町では「大映創立70周年記念 映画は大映」が今月23日から現在、版権を所有している角川さんちの小屋で始まるそうです。笑ったのは、上映プログラムでおます。「羅生門」「無法松の一生」「雨月物語」「山椒大夫」「赤線地帯」「白い巨塔」など、もちろん、大映の看板商品ではおますが、これって、かつて大映が倒産した70年代初頭、労組が資金集めのためによく上映していた作品ばかりでおますもん。

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 池袋では、もう終わってしまったけど、さきごろ旅立った堀川弘通監督の追悼上映がおましやんやね。
 東宝所属の人でおましたから、文芸物やスリラー物が多い人でおますが、コツコツ、黙々と独特の味わいを感じさせた人でおました。僕は全作品を観ているほうではおませんけどね。

 同じく池袋の今月はダンディ池部とホッとマン桂樹のカップリングで「小林桂樹と池部良 三回忌追悼 日本映画をささえた二人の名優」が始まりそうで。子どもの時にはよく分かりまへんでしたが、池部良、よろしおますな。知的なおっちゃんで、日本の多くの二枚目俳優がそうであったように、池部さんも不器用そうな人で、若い時の映画を観るとセリフ棒読みっぽいのでおますが、年齢を重ねるほどに、その不器用さがいい味わいに変わり、男の色気を感じさせる人でおました。
 その色気からはほど遠かったのが小林桂樹で、すっとぼけたような風貌が面白い、しかし、ボクはあまりこの人の映画を観たことはないので、行けるものなら……の特集でおます。

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 阿佐ヶ谷では12月まで「ロマンポルノの時代」を上映しとりますな。
 しかし、プログラムを見ると80年代の日活ロマンポルノ末期の作品が多く、チラシを送ってくれたお友達さんが詳しそうでおます。年代的にボクの「やりたい盛り」は初期のロマンポルノのころに属するほうで、80年代はよく知りまへんので……。

 最後に銀座では今月23日から「木下恵介生誕100年祭」が開かれるそうでおます。
 戦後、もっとも売れっ子監督だったひとり、木下恵介の監督作品の中で戦争中の「歓呼の声」(1944年)から東京オリンピックがあった年(1964年)の大長篇「香華」までの24本の上映で、よく「時代と寝た男」なんて揶揄されとりますが、物づくりは何であれ、時代に敏感でないとやってられまへんもんね。




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先日、某名画座のロビーで次の上映上映を待っている時、デジタル上映機のセールスマンと思しき男性が、そこの支配人を訪ねてきていました。その会話が何と無く聞こえてきたのですが、支配人は「ウチのように昔の日本映画を上映しているような映画館には、今のところ必要ないですね」と話していました。ただし「今後の映画会社のアーカイブ状況次第では、どうなるか分かりませけど」とも。
東京の名画座は、上映可能なプリントは一通り上映した模様で、今は同じ作品を特集によって、手を変え品を変え、上映しているのが現状のように見受けられます。ここがプログラム担当者の腕の見せ所ですが、それをわからない観客も居るような感じです。

件の外国映画は、まさしく午前十時の映画祭の流用で、せっかく何年間か分の上映権を買ったのだから、特集が組まれたようですが、これは35ミリ映写機があるから可能なのであって、一通りデジタル化されてしまった地方では、もうムリでしょうね。ただし関西の一部の映画館では同様の特集をやってるみたいです。
ちなみに、思うのですが、先のセールスマンの次の目標は、たぶん全国の公営のホールでしょうね。これはどういうことか、分かる人には分かるでしょう。

・・・・・の友人さんへ

 中国の日本たたきで日本の観光の上がりが激減。
 大手家電メーカーが千億円単位の赤字決算。
 金を落としてくれるからといって、ほかに手を打ってこなかった観光業界の責任ですね。
 あらかた日本の消費者に電器製品が行きわたり、買い替え需要もない、そこへ中・韓の電器製品の猛攻撃。技術力にあぐらをかいてノホホンとしていたツケが回ってきた。

 映画業界も、さて、デジタル上映がほぼ全国の映画館、公営ホールを制覇してしまった日が来たら、そのセールスマンさん、次はどうするのでしょうね。

 そんなことを思いました。

 
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