2011-10-09

なぜか池部良がカッコいいんですね

唐獅子牡丹110927
「昭和残侠伝 唐獅子牡丹」


 高倉健が6年ぶりに映画に出るってことで、テレビのワイドショーなどでは今さらながら思い出したように、高倉健のビッグぶりを喧伝し、「健さん」「健さん」と司会者たちは連呼しとりますが、「おいおい!」でおます。

 アンタら、ついこの間まで「けんさん」といえば渡辺謙を指してたんじゃないの? でおます。
 
 昨夜、テレビで久しぶりに佐伯清監督の「昭和残侠伝 唐獅子牡丹」(1966年、東映東京)を観ました。「網走番外地」シリーズ、「日本侠客伝」シリーズとともに、それまで人気の出ない「主役級俳優」だった高倉健を一躍、人気スターに押し上げたシリーズの2作目でおます。

 ボクは別段、高倉健ファンではないのでシリーズを順番通りに観ていませんが、何分にも、わがご贔屓の藤純子が相手役として共演している作品もあるため、あれやこれやを観ていくうちに、いつの間にか全シリーズ作品を観ちゃった! というほうのクチでおます。

 最近、このシリーズをビデオなどで観てみると共演者の池部良が渋くて、カッコよろしおますんですな。
 主題歌の歌詞ではおませんが、何を今さら…でおます。このシリーズの池部良については既に多くの人が語ってはるのは承知の上で、若いころには決して分からなかった「濡れたような男の色気」なるものがおますのですな。

 昨夜の「唐獅子牡丹」でも、掲げた画像はいよいよ、これから2人で殴り込みをかける直前のショットでおます。夜空から小雪が舞い散る中、ブスッとした表情の2人が掛け合い漫才にもならないようなセリフのやり取りをした後、並んで歩く2人が敵陣に乗り込んでゆきます。
 その時、右手に持った傘を高倉健に差しかけている池部良が左手を懐手にして歩くのでおますが、その姿を見た途端、「おお、すげぇー」なんでおました。

 懐の膨らみ具合、歩く足取り、体の傾け方に哀愁を感じさせ、主役の動きを助けつつ、きっちり高倉健との芝居の差を見せているのでおます。横を歩く高倉健がお子ちゃまに見えて、貫目の違いが歴然としとるのでおます。
 こんなこと、若造だったころには見えなかったことでおます。

 池部さん、この時は50歳代前半。やくざ映画に出るようになって当時、俳優協会の会長をしていた関係から「やくざ映画に出るなんて!」の批判があったり、若いころは決して器用な役者ではなかったり、そんなこともおましたが、高倉健と連れ立って歩く池部良はさすが、先輩スターでおました。 

 健さん、80歳を迎えた新作映画で先輩スターの貫目や、いかに?


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最近、池辺良の映画をよく観るのですが、この人はケーリー・グラントなどのような古き良き時代のハリウッドの男優に通じる、甘いマスクと持って生まれた品の良さがありますね。

私は『早春』とか『現代人』も好きですし、『宇宙大戦争』『潜水艦イ-57降伏せず』なども良いと思いますが、最も身近なのはテレビドラマ『男たちの旅路』で鶴田浩二を温かく見守る警備会社の社長役です。

ポポ(略)人さんへ

 任侠映画では鶴田さんも何度か、健さんと連れ立って道行していますが、鶴田さんには鶴田さんの個性はあるものの、やはり池部さんとは全然違います。
 池部さんはつらい過去を全身に背負ったような影を感じさせ、それが年季の入った男の魅力全開なんですね。
 鶴田さんはその表情からも分かるように、これから向かう殴り込みでもう死んでしまってもいいような無常感を漂わせたおっちゃんでした。

 最も若い健さんは先輩2人と違い、「こんな喧嘩で死んでたまるか」っていうような気迫を感じさせていたにいちゃんでした。

 以上、任侠映画に事よせて^^
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