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2011-07-15

人生、楽ありゃ苦もあるサ「水戸黄門」

里見水戸黄門110715



 テレビ時代劇の長寿番組「水戸黄門」が、現在放送中のシリーズ終了とともに第一線から撤退ということでおます。
 つまりは、製作・放送の打ち切り。

 放送が始まったのが大阪万博の前年、1969(昭和44)年でおますから、その年に生まれた子どもも既に42歳になる立派な大人で、主題歌の歌詞ではおませんが、「人生、楽ありゃ苦もあるさ…」の生活にまみれた? 世代でおますな。

 およそ40年間、毎週のように黄門主従3人が日本全国を旅して歩いたお話でおますから、いわばロードムービー(途中からフィルム製作からビデオ製作に移りましたが)と言えなくもおませんが、一般に言われているようなロードムービーの雰囲気からはほど遠い、家庭向けのホンワカテレビ番組でおます。午後8時台という放送時間、家庭用電器製品を数多く売り出している1社独占スポンサーのゆえでおますな。

 徳川家康の孫に当たる水戸家の徳川光圀、つまり、水戸黄門が全国を漫遊したという史実はないそうでおますが、大岡越前守の大岡裁き、町人に化けた遠山金四郎の活躍同様、こういう話が出来上がったのも、こうあったらええなぁ~という庶民の願望があったからでおますやろね。
 お上がいつか助けてくださるーいかにも日本人的な発想でおます。

 印籠さえ見せれば事件は丸く解決する。そんなことは誰もホンマやとは思ってません。
 ホンマやと思っていなくても、そのお馴染みの場面に視聴者が快哉を叫んで40年余の幾星相。なにしろ、放送時間内の8時何分ごろに格さんが懐から印籠を取り出すか分かっていたくらいでおます。

 放送開始当初はそうでもなかったのでおますが、毎回毎回、黄門主従が訪れる旅先で、天領なら代官が、それ以外なら藩の勘定奉行(経済相)か作事奉行(建設相)かが悪徳商人とつるんで私腹を肥やし、その手先に土地のやくざが動き回って人の迷惑を顧みず、泣かされる人たちのために黄門さんが印籠の威光を振りかざして解決に乗り出す、そんな似たりよったりの話で40年余。

 放送打ち切りの一番の原因は視聴率の低迷だそうでおますが、視聴率が低迷したのも、そんな現実的でない、おとぎ話のようなお話に視聴者は飽きてしまったからですやろね。現在は、もはや庶民の夢にすらなり得ない嘘八百のドラマより、ころころ変わる為政者の発言や大企業の悪事チョンばれなど、日々起こっている現実の出来事のほうがよほど興味深いという世相でおます。

 この番組の視聴者の中心的な存在のお年寄りでさえ、かつて快哉を叫んでいたお年寄りとは意識がもう違っていて当然でおます。いつまでも40年前のお年寄りと同じ意識のお年寄りが年々作りだされてはいなかった、ということでおます。それなのに、送り手側の意識が変わっていなかったというのが視聴率低迷の真相やないかと思えます。

 逆説的に考えれば、毎回、その土地土地の政財界の悪者が登場するということは、天領にしても各藩にしても、政情不安な土地柄ということであり、それは統率者(将軍、大名)の治世がなってないという証でおます。従って、「この国(天領、藩)はこぞって、どんだけ悪い国なんや」と40年間、この時代劇は宣伝し続けていたということで、なんとも皮肉なことでます。
 治世が悪ければ、私腹を肥やす奉行や商人ばかりが罰せられて、印籠に込められた威光が本来罰せられるべき存在に少しも届いていないというのも化け猫映画同様、これまた日本的なドラマでおます。そんなことをすれば、黄門さん自身、本来の罰せられ組に連なる一員でもあるので苦しいところでおます。
 まぁ、こんなことは大企業がスポンサーとなっているテレビ番組でできるわけがおませんし、黄門漫遊記の本筋から外れてしまうことですけどね。

 今後、黄門さんは水戸へ戻り、「大日本史」の編纂にいそしむことでおますやろ。

 
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