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2011-06-26

「都会の横顔」で見た東京・銀座の風景

 「都会の横顔 TOKYO PLOFILE」
 東宝映画、1953年。脚本・清水宏、関沢新一、監督・清水宏

 東京・銀座のサンドイッチマンの青年(池部良)と靴磨きの娘(有馬稲子)が、母親とはぐれた女の子の手を引いて母親を探し回る1日の出来事を軽く描いたコメディーでおます。

 冒頭、タイトルバックから敗戦後8年目を迎えた銀座の風景が出てきますが、まだ路面電車が走る軌道敷がおます。道路沿いの街並みは2、3階建てのビルもおますが、圧倒的に目に付くのは平屋建ての商店ばかり。車は少なく、自転車が行き交ってます。
 そんな時代から約60年を経た現在の銀座を見れば、まるで異次元の世界のようでおます。

 でも、ボクも現実には知らない、フィルムに刻まれたそんな銀座の街を眺めているうち、ボクは奇妙なデジャブのような感じに襲われたのでおますな。
 あれ~、これっていつか見たような風景…。
 そして、はたと思い当ったのが、まだ市電が走ってたころの京都の街でおました。
 そっくり、とまでは言えないものの、ボクが京都を知るようになったころの四条通や河原町辺りの街並みによく似ていたんでおます。片や53年当時の東京・銀座、片や70年代初期の市電が走っていた京都の街でおます。あのころに比べれば、現在の四条通も河原町周辺もころっと変わってますけどね。

 ところで、体の前後に広告板をぶら下げたり、広告板のプラカードを手に持ったりする出で立ちのサンドイッチマンというのも今では消えた職業でおますな。
 成瀬巳喜男監督の映画によく出てくるチンドン屋と並び、昔は街を練り歩く広告塔といってよく、チンドン屋さんのほうはまだ何かの催しなどで活躍してはります。しかし、サンドイッチマンはとんと見かけません。そういえば、小津安二郎監督の「東京の合唱(コーラス)」でも失業したお父さん(岡田時彦)が恥ずかしそうにサンドイッチマンをやり、糊口をしのいでおります。
 近くにお色気系の一角があるような繁華街でピンクチラシを配りながらプラカードを持って立っているおっちゃんをよく見かけますが、あのおっちゃんは立っているだけで歩き回りませんからサンドイッチマンとは言えませんよね。



 さて、「都会の横顔」で池部良に行き会った迷子の女の子は親にはぐれてシクシク泣いているばかりと思いきや、結構チャッカリ屋の5歳児でおますが、ちょっとかわいくねぇ~って感じでおます。
 懐さみしい池部青年にお菓子をねだったり、喫茶店で見かけた若い女(丹下キヨ子)のあとを付いて行って観劇デートの邪魔をしたり、潜り込んだ英会話教室では講師が教える「AT TODAY KNOW MORE SHOW」を「後で飲みましょう」ともじってみたりで、しっかりしているというか、こましゃくれているというか。

 その間、まだ乳飲み子を背負った母親(木暮実千代)の方も必死で娘を探し回ってますが、たまたま出会った友達(沢村貞子)に自分も探してやると言われて同行したものの、この友達は途中、呑気に家電製品を見て回ったり、入った喫茶店でクリームソーダ2人分160円也に目を剥き、急に用事を思い出して伝票を母親に押しつけて立ち去ったりと、いい加減な友達でおます。その揚げ句、母親は娘のために靴を万引きして警察に突き出されたりします。

 ディートリッヒの「フォーリング ラブ アゲイン」をもじったような松井八郎作曲の音楽に乗って、こういうストーリーが展開しますが、そのほかにも森繁久弥のプレイボーイや金を持っていそうな男にたかる丹下キヨ子、シケモクを拾おうとして池部青年に踏まれてしまう伴淳三郎のシケた易者なども登場し、銀座の1日が描かれています。
 その点描ぶりにデュデュヴィエのパリ映画のような雰囲気があり、ほとんどのシーンをロケで通した清水師匠は意識していたのでおますやろか?
 
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先日、『荒木又右ヱ門 決闘鍵屋の辻』を初めて観ました。

冒頭、白塗りの三船敏郎の何とも奇怪なチェンチャンバラバラで、どうしたものかと思いましたが、その後のナレーションで、「これは後に講談などで誇張されたもの」との断りが入り、史実に近い荒木又右衛門が描かれるので、一安心。そのイントロで昭和26年の製作当時の三重県伊賀上野にある鍵屋の辻が映し出されていました。

伊賀上野には何度か行ったことがありますが、市街中心部から外れると、道路を舗装している以外は、案外、何も変わっていないかもしれないと思ったりもしましたけど、どないなものでしょう?

ポポポポ~ンの友人さんへ

 こんにちは。
 森一生の又右衛門映画を観られたんですね。上野も細かい部分は知らないけど、隣の町よりはまだ昔が残っているんじゃないですか?
 鍵屋の辻は市の中心部にある城のすぐそばの裏手にあるから江戸時代、意外に市街地にあった交通要所だったみたいですね。ってことは城の真下で大乱闘をやってのけたってことですな^^
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