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2011-02-17

「白夜行」で静寂だった場内

白夜行110217


 このところ、彰吾クン、日本映画の新作ばかりでおます。
 別段、新作映画の追っかけをしているわけではなく、どちらかといえば旧作映画を上映する映画館に投資したいのでおますが、ボクが住む地域、および、その周辺地域で昔の日本映画を上映しているようなオツな映画館などあるはずもなく、そんな矢先、ある友人がちょっと東京へ旅をし、かの地で「四畳半物語 娼婦しの」(1966年、東映、監督・成沢昌茂、主演・三田佳子)なんていうレアな作品を観たとメールを寄こしたりして、さすが、こういう点、花のお江戸でおますわいな。

 で、彰吾クンは公開中の映画「白夜行」(監督・深川栄洋)でおます。
 ラスト、ヒロインが見せる表情は、主演を張れるような女優なら誰しもチャレンジしたいような、演じていてゾクゾクとするようなワンショットでおます。
 そのヒロインを演じた堀北真希、今から4年ほど前に、まだ彼女がポッと出の新人だったころ、仕事上で紹介記事を扱ったことがおますが、この映画上での彼女の表情の乏しさは演技なのか、地なのか、多分、地なのですやろね、ラストの彼女を見ていて、よくはやっているけども残念ながら「よっしゃ!」とは受け難い幕切れなのでおました。

 
 人気作家、東野圭吾の小説の映画化で、質屋の主人殺しにまつわる男の子(高良健吾)と女の子(堀北真希)のお話でおます。

 殺人事件は、犯人と目された女(山下容利枝)の自殺と思われる死で被疑者死亡のまま書類送検として処理されます。しかし、この事件の捜査に関わった刑事は釈然としません。釈然としないまま年月は流れ、やがて、刑事は定年退職を迎え、刑事ではなくなった時、解決が釈然としなかった殺人事件の真相を知ることになります。

 この刑事に扮しているのが船越英一郎でおます。テレビの2時間ドラマでも演じているような、お得意の役でおますよね。しかし、何だかねぇ、少しも意外性がなく、もうちょっとほかの俳優はいなかったんかいな? と思わせるようなキャスティングで、船越英一郎が悪いのではなく、映画クンよ、ちょいテレビ人気に寄りかかっていないかい? と思わせられてしまいます。

 おまけに、この刑事が刑事でなくなって真相を知った時、女の子の夫となった男性(姜暢雄)に女の子が抱えていた秘密、それは事件の真相とも関係していることでおますが、途中でそれを語って聞かせる場面がおます。
 こういう場面設定の多くは作中の人物ばかりでなく観客にも語って聞かせるものでおますが、何だかねぇ、テレビのまんまやないの? というシーンでおます。
 よくありますよね、2時間ドラマでラスト近くに真犯人とにらんだ人物を前に刑事や探偵が事件の真相を語って「お前が犯人だ!」と決めつけるというの。正味1時間半ほどの2時間ドラマだと時間の制約もあって言葉で説明してしまうのも、やむを得ないことでおます。もともと、テレビという媒体は親切に説明してこそ支持される媒体でもおます。

 それを2時間29分もある映画でやって、しかも語っているのが船越英一郎ときては余計に「これはテレビかい?」って思われてしまいますよね。その真相を語る場面を観ていて、その真相をこそ絵として描くべきではなかったんかいな、それが映画やろ! って思ってしまいました。映画には言葉で語ってしまう親切など必要ありまへん。むろん、この映画で絵として描く場合、最初から真相が分かってしまうような描き方はできまへんが、そうなると、そもそも、この映画の構成を最初から組み立て直す必要が生じてきます。

 それにしても、この元刑事さん、定年退職後も釈然としなかった殺人事件を巡って動き回っておりますが、どういう経路をたどって真相にこぎつけたのか、そこんとこも抜け落ちておりました。

 殺人事件がもたらした、かわいそうな男の子と女の子の哀しい心のすさびを描いた映画ではあるものの、次はどうなるかの展開に期待を持たせたような作りのせいか、珍しく場内は私語も聞こえず、文字通りの静寂そのものの2時間29分でおました。
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