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2011-01-14

映画女優を酒の肴に

二十四の瞳110114


 先夜、あるライターさんと酒を呑む機会があり、その時、昨年末にあちらの世界に引っ越した高峰秀子さんの話題に話が及び、そこから溝口健二、小津安二郎、成瀬己喜男、木下恵介、黒澤明の映画監督5人に限り、この監督たちの作品に1本でも出演している主演級の女優は誰かという話になりました。

 他愛のない酒の席でのお話でおます。

 子役から出発し、戦前・戦後すぐまでの娘役時代からおばさん世代の女優に成長した高峰秀子さんは、女をこってり描いた溝口健二の映画や因縁の黒澤明の映画には出ていないんですよね(なぜ因縁なのか、自分で調べてください)。 

 主演級というには少し弱いけれど、かつては監督キラーの女優と言われ、今もなお現役で頑張っている香川京子さん、内田吐夢や今井正など上記の監督ともども「巨匠」と言われた監督から新進の個性派監督の作品まで出演しているわりには意外にも木下恵介監督の作品には縁がおません。
 現在、長い休息期に入っている山田五十鈴さんは戦前の溝口映画のヒロインであり、戦後も小津、成瀬、黒澤に付き合っていますが、やはり、木下恵介とは1回も仕事しておりません。木下監督の「香華」の母親役などぴったりなのに、この時は乙羽信子さんでおました。

 原節子さん、溝口健二とは縁がおません。溝口は原節子にも自分の監督作品への出演に食指を示していたそうでおますが、出演が実現したとしても、さて、あの原節子さんを溝口流に裸にすることができたかどうか、大いに興味はありますけどね(この場合の裸は、文字通りの裸、ネイキッドではおません)。
 高峰三枝子さん、小津、黒澤との仕事はおません。京マチ子さんは溝口、小津、成瀬、黒澤ですし、若尾文子さんは溝口だけ、山本富士子さんも小津だけで、この旧大映組の3人はむしろ豊田四郎、吉村公三郎とはバンバン組んではります。
 有馬稲子さん、小津、成瀬、木下だけでおます。岡田茉莉子さんは溝口、黒澤がおまへん。岩下志麻ねえさんに至っては小津だけでおます。

 溝口健二が1956(昭和31)年にあっちの世界に旅立っているので、それまでに活躍していた主演級の女優というと、どうしても限られてしまいますが、でも、ちゃんと5人の監督を網羅していた女優さんが2人も存在していたんですね。



 溝口健二、小津安二郎、成瀬己喜男、木下恵介、黒澤明の5人の名だたる映画監督と組んで仕事をしたパーフェクト女優は、田中絹代さんでおます。
 さすが、田中絹代! でおます。
 溝口とは戦前の「浪花女」や戦後の「雨月物語」「西鶴一代女」「山椒大夫」「お遊さま」などがおますね。小津とは「宗方姉妹」「彼岸花」、成瀬とは「おかあさん」「流れる」など、木下とは「楢山節考」や「香華」などがあり、黒澤とは「赤ひげ」がおます。

 輝けるもう1人は、杉村春子さんでおました。
 お春さんの場合、映画女優と言うよりも舞台女優であり、映画では主演より脇役のほうが多かった女優さんでおますが、単なる脇役というよりも主演級の脇役で光っていた人でおます。溝口では「楊貴妃」があり、「晩春」から始まる小津作品では、小津の最後の映画となった「秋刀魚の味」まで、常連でおます。思い付くままに挙げても成瀬でも「めし」や「女の座」など、木下では「大曾根家の朝」や「香華」、黒澤では「わが青春に悔なし」や「赤ひげ」などがおます。

 脇役ついでに、くだんのライターさん、浪花千栄子さん、浦辺粂子さんの名前を挙げてきました。
 浪花千栄子さんは成瀬映画には出てないですよね。浦粂さんは、あれだけほうぼうの映画におばちゃん役やおばあちゃん役で顔を出していたのに黒澤映画はないんですよね。

 以上、酒席での他愛ない酒の肴でおました。





 追記
 このブログをアップしてすぐに、読んでくれたらしい友人から「木暮実千代、久我美子を忘れとるぞ」と指摘を受けました。
 マダムジュジュ(ふる~う)のおばさまも、かつて別の友人がインタビューしたことがある元華族のご令嬢もパーフェクトだったんですね。
 指摘、おおきにでおます。
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こういうことを考えるのは妙に楽しいものですが、いつもこんなことばかり考えている訳ではありませぬ。

ちなみに木暮実千代は、溝口と成瀬はいわずもがな黒澤の『酔いどれ天使』小津の『お茶漬けの味』木下は『海の花火』という作品。私は未見です。

その『酔いどれ天使』に出ていた久我美子は、溝口、小津、木下はもちろんご存知で、成瀬は『あにいもうと』…出てたっけ?


柿を・・・・の友人さんへ

話をしたライターさんも、その場では思いつかなかったようです。今度、会ったら指摘があったことを報告しておきます。
久我さんは「あにいもうと」出てますね。

もうひとつだけ。

浦辺粂子は『生きる』に出とりまする。

お忘れなく。



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