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2010-06-30

京都観光案内―最終回

尾上松之助1


 さてさて、「京都観光案内」の最終回でおます。
 前回の中京地区の大雄寺を後にし、車は一躍、左京の地へ。
 今回の京都観光は、伊藤大輔監督や片岡千恵蔵が眠る蓮華寺や市川雷蔵の旧邸、松竹京都撮影所がある右京から始まり、中京を経て左京へ、まさに京都市内横断でおます。
 途中、通った今出川通の西陣、上七軒あたりの通りは街の色合いに昭和のにおいを濃く残しており、あのあたり、これといって名所はないものの、街の雰囲気を味わう街歩きにはぴったりでおますな。

 左京へ着いて、まず向かったのが鴨川べりにある京都府立鴨川公園でおます。
 公園といっても名ばかりの、緑の木立ちがあるだけの空間でおますが、そこにいるのが尾上松之助でおます。

 
尾上松之助、目玉の松ちゃんとうたわれた無声映画の時代劇の大スターでおます。
 まだ日本映画の黎明期、歌舞伎、講談のストーリーをネタに豪快無比、バッタバッタと悪人ばらを斬り捨てて天下正義のために大活躍する、そんなサムライたちを演じていたおじちゃんでおます。

 その尾上松之助の胸像が、この公園に建っております。京都府が1966年、尾上松之助の功績をたたえて建立したそうですが、残念ながら今では、この胸像も忘れられた存在になっているのかも…。
 公園を一歩出れば、そこの通りには地元の人や観光客が行きかっているのでおますが、訪れた時、この公園に入ってくる人は誰もいないのでおました。
 春の午後の木漏れ日を受けながら、44年間、この公園の一角に立つ尾上松之助は、現代をどういう思いで眺めてるのやろ? ふと、そんな感慨にとらわれたのでおます。

 次に向かったのは鴨川公園からそう遠くない高野という町でおます。
 ここが、今回の京都観光の最終地。
 映画、高野ときてピンと来る人は「お主、やるな」でおます。
 なぜなら、ここは70年代、全国的にも名を馳せた名画座・京一会館があった場所でおます。
 もっとも、ボクにとっての京一会館は70年代の名残であっても、同行した友人にとっての京一会館は80年代初頭の日活ロマンポルノをよく観た名画座だそうで、といっても決して、そのころの京一会館はポルノ専門の映画館に変身していたわけやおまへん。
 ここらあたり、ボクと友人とのジェネレーションギャップいうやつでおますんやろね。

 そのころ、京都の街にはまだ市電が走っており、京一会館へ行くにはボクの場合、大阪から阪急河原町駅で下車し、そこから四条大橋、南座なんぞの前を通って四条通を八坂神社まで歩き、その祇園下と呼ばれていた停留所から市電に乗り、東大路を北上、高野口で市電を降り、そこから徒歩で約五分、今から振り返れば観たい映画を観るためとはいえ、随分な距離でおました。

 京一会館で観たのは、もっぱら日本映画でおます。
 初めて、この映画館で観たのが内田吐夢版の「宮本武蔵」全5部作一挙上映。弁当持参のオールナイト上映で頑張りました^^料金が300円。われながら、この料金信じられな~いでおます。

 阪東妻三郎特集で「魔像」「破れ太鼓」「おぼろ駕籠」、喜劇特集では「エノケンの法界坊」「エノケンのちゃっきり金太」「二等兵物語」「三等重役」、小津安二郎特集では「早春」「秋日和」「小早川の秋」、そのほか「影の車」「沈黙」「旅の重さ」「昭和残侠伝 唐獅子仁義」「緋牡丹博徒 二代目襲名」「人生劇場 飛車角と吉良常」など、今ならDVDで簡単に観られる映画ばかりでおますが、そのころはまだビデオテープのソフトすらない時代でおます。

 この京一会館は1度、閉館し、その後、ファンの要望で復活したものの、再度、閉館したという歴史を持っていますが、友人がよく通った時代は復活後だったようでおます。
 第1次閉館の時の記念のオールナイト上映が藤純子特集でおます。純子さんが引退して既に3年、1975年の暮れでおます。
 上映された作品は「緋牡丹博徒 花札勝負」「日本女侠伝 侠客芸者」「日本侠客伝 花と龍」「昭和残侠伝 死んで貰います」「藤純子引退記念映画 関東緋桜一家」の5本。純子をめぐって加藤泰、山下耕作、マキノ雅弘のご三家が頑張った作品で、まさにファン垂涎の映画ばかり。
 もちろん、ボクもその夜、観客だった1人でおます。

 そんな映画つわものどもの夢の跡ともいえる映画館は建物の外観はそのままに、町のスーパーマーケットになっています。京都の下町を絵に描いたような小にぎやかな狭い通りを往復して、かつての京一会館を後にしてきました。
 ここらあたり、学生時代を京都で過ごした同行の友人のプライベートな思い出がある一帯らしいのですが、それは観光案内とは関係ないので割愛します。
 



 
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