--------

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
2010-01-23

初笑いは「法界坊」で

法界坊


 今年初めて駆け付けた映画館は、大阪・難波のなんばパークスシネマ。
 観たのは、久しぶりのシネマ歌舞伎で、中村座ご一党さんの「法界坊」でおます。
 
 「ははは・・・」と大笑いさせられて、およそ3時間、料金2000円は決して高くはおまへんでした^^(ライブで観るとなると2000円ではすみせんがな)。

 中村勘三郎率いる平成中村座のプロデュース公演で、平成20年10月、東京・浅草の浅草寺(せんそうじ)境内に建てられた小屋掛け芝居でおます。
 雰囲気は江戸時代の芝居小屋、芝居はこのところ、野田秀樹、宮藤官九郎などとのコラボで勘三郎が懸命の異種混合で、今回はオンシアター自由劇場を主宰していた串田和美が演出を相勤めております。
 

「法界坊」といえば映画のほうでは、はるかな昔(1938年=昭和13年)、喜劇の神様といわれた斎藤寅次郎監督の「エノケンの法界坊」という東宝東京作品があり、これまた昭和の喜劇王といわれたエノケンこと榎本健一が江戸の破戒僧で小悪党の法界坊を演じていました。

 京都市街の外れにあった名画座、かの京一会館がまだ健在だったころ、同じく榎本健一主演で山本嘉次郎監督の「エノケンのちゃっきり金太」(1937年、PCL)との併映で観たことがおますが、喜劇の王様が監督した喜劇映画より、江戸から明治への時代の変わり目にスリと岡っ引きが追いかけっこしていた「ちゃっきり金太」のほうが面白かったというオチがついております^^

 ちなみに、この時のほかの併映作品は「二等兵物語」(1955年、松竹京都、監督・福田晴一)と「三等重役」(1952年、東宝、監督・春原政久)で、今ではもう考えられない喜劇映画の豪華4本立てでおました。
 どうだ! 件の友人クン、うらやましいじゃろ^^

 さて、今回のシネマ歌舞伎。
 勘三郎一座の面々、吉本新喜劇も真っ青になるほど、ハチャメチャやっとります。
 とりわけ、座長の勘三郎は勘九郎時代から、その日の客席の反応をにらんで演技に膨らみを持たせたり、あっさり演じてみたり、当意即妙のギャグや楽屋ネタをいれたりしていた人ですから、面白くならないはずはありません。そのあたりの呼吸は吉本新喜劇にあらず、松竹新喜劇の座長だった藤山寛美の呼吸を彷彿させてます。
 演劇にしても音楽にしても、ライブではその日の空気によって、やり方を変えるアドリブの妙というものが生きてこないとライブの意味がおまへんな(クラシックはちょい違うやろけど)。

 ま、あんまり悪ノリが過ぎて、勘九郎時代に京都・南座で「研辰の討たれ」を観た時、そこに出ている役者にしか分からないような楽屋オチをしつこくやったので何だか嫌気がさしてしまい、しばらく勘九郎の芝居から遠ざかったということもおました。

 勘三郎の息子の勘太郎、七之助、義弟で江戸の成駒屋の中村橋之助、上方の成駒屋の中村扇雀など歌舞伎役者ばかりに混じって唯一、現代演劇の笹野高史が出ておりますが、このおっちゃん、平成中村座の常連でおます。
 今回は商家の娘お組(中村扇雀)を何とか手にいれようと悪戦苦闘する男を演じ、シワシワのご面相に白塗りをかまして舞台で暴れておりますが、演出の串田和美とは昔なじみで、オンシアター自由劇場の大ヒット作としてもはや語り草になっている「上海バンスキング」でチャランポランで口八丁、手八丁が服を着て歩いているようなキャラクターのバクマツを演じていました。

 歌舞伎おなじみのお家騒動をバックに、家宝の掛け軸をめぐって善と悪が入り乱れてドタバタコメディーを繰り広げた後、大詰めは一転、殺された法界坊が同じく非業に死んだ若殿の婚約者の姫(中村七之助)の霊と合体して悪霊となり、生き残った若殿(中村勘太郎)とお組を苦しめる一幕でおますが、ここは華麗に舞踊劇仕立ててでおます。

 勘平さんとお軽の道行きと見間違うほどの出で立ちの2人の前に現れた法界坊の悪霊、それまでの薄汚れた法衣姿とは打ってかわり、お組と同じ出で立ちで登場。
 勘三郎の見事な女っぷりが楽しめ、この後、さらに正体を現した悪霊に変身しますが、その出で立ちは時平もはだしのすごい化けっぷりで、ホンマ「歌舞伎」が堪能できます。


関連記事

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます
プロフィール

青山彰吾

Author:青山彰吾
 日本映画を中心にしたコーナーです。
 ただし、取り上げる映画は偏っています^^
 
 

最近はこんなんです^^
ゲストのひと言
テーマ紹介
FC2カウンター
全記事表示リンク

全ての記事を表示する

在庫の記事
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。