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2009-01-09

緋牡丹タイム番外篇-則文のラブコール

 この「緋牡丹タイム」、前回で最終回だったはずでおますが、今年初めて大阪・新世界の、いつもの名画座に行ってきたばかりに、番外篇でおます。

 観てきた映画は「続次郎長三国志」(1963年、監督・マキノ雅弘)と「緋牡丹博徒 一宿一飯}(1968年、監督・鈴木則文)でおます。
 ね、おいしい2本立でおますやろ?

 くしくも、片や、鶴田浩二主演、藤純子助演、片や、藤純子主演、鶴田浩二助演の映画でおますが、「続次郎長三国志」では、われらが純子を見ようと思えば、ほぼ上映時間の1時間30分待たなければ純子は登場しないとういう助演にもならないシロモノでございます。

 それはさておき、ここで記しておきたかったのは、「緋牡丹博徒 一宿一飯」のほうであります。

 この「緋牡丹博徒 一宿一飯」は、残念ながら封切当時は観ておりませんが、21歳の時、京都・高野の京一会館で初めて観て以来、何度か繰り返し観ていた映画ではありますが、今回、映画館で27年ぶりに観て、「おおーっ」と感激した場面がございました。
 今まで気がつかなかったおのれの不明を恥じ入るばかりでおます。

 この映画、緋牡丹のお龍を造型した鈴木則文の、お龍に対するラブコール映画でおますねんな。

 お龍が知り合った旅のやくざ、鶴田浩二と敵方に斬り込みをかける直前、ラスト近くでおますが、イカサマばくち打ちの女(白木マリ=現・白木万理)とその亭主(西村晃)を逃した後、農民の生活を嫌って、やくざになった鶴田の育った、かつての家で、お龍と鶴田が去って行った女と男の結びつきを話すシーンがおます。

 その時、鶴田が堅く結ばれた一組の男女をうらやましそうに語るお龍に言います。
 「お龍さん、今なら、お前さんは引き返せるぜ。ドスを振り回すより、お針を持つほうがにあって似合ってるぜ」

 このセリフ、1作目で殺された父親の仇を追って、やっきになっているお龍に、やはり、旅のやくざの高倉健が「私は男ばい」と必死に意地を張るお龍に言う「おめえさんは、どこから見ても女だぜ」のひと言と相応しています。

 が、今回、鶴田がお龍に投げかけたひと言を聞いて、こりゃ、鈴木則文のお龍(藤純子ではありません)に対する熱烈なラブゴールじゃないんか? という思いが強くなりました。
 緋牡丹のお龍を生み出した鈴木則文が、心ならずも普通の娘から女やくざにしてしまった(会社の営業方針ですから)ことへの慙愧に耐えない思いを持ちつつ、なろうことならお龍を元の素人の女に戻してやたいという密かな思いを、ボクは汲み取ってしまいました。

 もはや、後戻りすることができないお龍に対して、それは残酷なひと言でしかありません。
 でも、これからますます、やくざ渡世の泥沼にはまり込んでいくであろうお龍を見て、お龍にはつらい言葉を則文さん、かけざるを得なかったんですね。
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 新年のエントリーが純子さんインタビューとは…。若い頃は情熱があって、夢中になれるものを見つけることができて幸せでしたね。あなたが作ったパンフレットは大切に保存しています。

 僭越ですが、インタビューなどをする仕事をしていた私の経験を書きます。
 スターへのインタビューはその趣旨を事前に伝えてあっても、出演作のことはあまり覚えていないのが普通です。プロモーションでのインタビューなら終わったばかりのさくひんだったりして、シーンや作品の印象など細部のことも話してもらえますが、出演者は次から次と別の作品へ出演するので覚えていないことが多いのです。その点、監督はあれこれ考えて撮った側ですから、時間がたっても結構いろいろと覚えています。

 だから、あなたと純子さんとのあいだにギャップがあったのは仕方がないのです。さらに言えば、インタビューまでのプロセスを考えると、誠実に答えた純子さんは
「讃辞のあなた」だと思います。生意気ですみません。

 今年もよろしくお願いします。

わっしょい!わっしょい!

やっぱり新世界で、今年の幕開けですか?
藤(寺島?冨司?)純子インタビュー読ませていただきました。ファンとして好きな映画を、「あまり好きじゃない」と言われて、純粋な彰吾さんはかなり傷づいたんだろうと想像します。
私としては、藤純子はリアルタイムの人ではなく、日本映画史の中の人です。
例えば、同じ年齢の吉永小百合と比べて、藤純子の女としての成熟振りは、本来持ち合わせていたスター性にあったのではないでしょうか? かたや吉永小百合は、相当に藤純子をライバル視していたと彰吾さんから聞きましたね。

fanfunfuanさんへ

 ひさしぶりのご訪問、ありがとうございます。
 好きな俳優さんについてのあんなこと、こんなことを書くのって、ついつい熱が入ってしまいますよね。
 寺嶋純子さんインタビューは、「緋牡丹博徒」シリーズの書き込み終了後に記録しておこうと考えてました。
 また、お待ちしています。

件の友人さんへ

 わっしょい、わっしょいのマキノ映画は、何回観ても心ウキウキしますな。

 昔、ある雑誌で鈴木則文さんが加藤泰監督のことを愛情を込めて「コケの一念」と揶揄していましたが、すごい讃辞ですよね。裏返せば、頑固ですが、頑固は純粋に通じており、ボクはあこがれますね。
 また、足跡残していってください。
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