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2009-01-06

緋牡丹タイム9-夢を撒いて消えた佳人・最終章

寺嶋純子101011


 さて、最後に緋牡丹のお龍を造型した鈴木則文について、そのひとが語った言葉を記して、このインタビューの幕を閉じることにしよう。

 映画監督、鈴木則文は『緋牡丹博徒』で、藤純子を大輪の緋牡丹に見立て、常に熱い眼差しを送っていたが、実は、ずっと以前に彼は藤純子を花にたとえているのだ。
 鈴木則文の監督デビュー作『大阪ど根性物語 どえらい奴』(1965年)で、主人公の藤田まことと夫婦になるヒロインを演じた藤純子に恋を語らせるシーンがある。
 そのシーンの背景となっているのが、リリアン・ギッシュ主演のアメリカ映画『散り行く花』の大きな手書きの看板で、恋を語る乙女が散り行く花―。
 これ以上の熱い眼差しがあるだろうか。
 まだ、どんな花になるのかわからないが、鈴木則文は既に藤純子の将来を予見していたかのようで、散り行く花になるには、まず満開の花にならなければならない。
 それが、鈴木則文にとっては『緋牡丹博徒』だったのだ。


 ―藤純子というキャラクターなり、ナマの藤純子の魅力をいちばん知っていた人じゃなかったでしょうかね。
 『喧嘩辰』の時は助監督でしたからね、デビュー当時からずっとあたしの育っていく段階を見ていてくれて、その中からいいものばかりをつないで『緋牡丹博徒』にしたというような・・・だから、やっぱり最初に『緋牡丹博徒』を考えてくださったのは鈴木則文さんだから、感謝してますね。


 限られた短い時間の中で最大限のことを聞き出そうと欲張ったけれど、なにぶんにも相手はかつての雲の上の人である。
 いかに現在、地上に降りたひととはいえ、遭ってしまったら用意していた言葉はすべて消えうせ、このインタビューでは、ただ闇雲に時間だけがたってしまった。
 こちらも初対面なら、あちらも初対面。
 そのひとも最初はさすがに気を張っていた様子で、それが時間とともにほぐれかけ、別れ際は、お定まりの記念撮影。
 「いいですか?」とカメラを見せると、「ええ」と気軽に応じてくださった。
 そして、かつては劇場でしか会わなかった”彼”と”彼女”は10年ぶりにめぐり逢い、小さなフレームの中で仲良く肩を並べて、ハイ、チーズ! ただし、”彼”のほうはいささかバター気味の顔をしている・・・。(了)

 藤純子がスクリーンのかなたに消えて10年目を迎えたころ、女優引退10周年を記念して『緋牡丹博徒』シリーズ全8作と『藤純子引退記念映画 関東緋桜一家』を上映する「藤純子―緋牡丹祭」という企み? がおました。
 何回かにわたって記録してきたインタビューは、その上映期間、販売された記念パンフレットに所載されたのでおますが、ここに記したのはインタビューの下書きでおます。
 
 そのひとが藤純子であった時代、1度もナマに藤純子には会ったことがなかったのに、このインタビューのために皮肉なことに、ボクは映画女優・藤純子から、歌舞伎俳優尾上菊之助(当時、現・7世尾上菊五郎)夫人となった寺嶋純子さんに会うことになりました。
 
 今を去る、はるかな昔のことでおます。失礼な突撃インタビューだったにもかかわらず、寺嶋純子さんに無理やり時間を割いていただき、未熟なインタビューに応じてくれたことは今も感謝しています。
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感動しました。ホントですw

気合の入ったエントリーですね。「賛辞のあなた」―ただの変換ミスですが、うまくいったかな?
ワタシの世代にとって、お龍さんみたいなファム・ファタールはいません。なので、藤純子さんというと「愛くるしい」というより「色っぽいな」と思います。うまくいえないけれど、唇の感じが好みかも。引退のとき「散ってこそ花」なんて名言を遺したのは、本当ですか?

あら、ま!!

 カノ・カノエさん、読んでくださって、ありがとうです。
 「賛辞のあなた」―なるほどね、うまいこといいますね^^ボクは思いつかなかったですよ。
 このインタビューをしたのは、まさに「3時のあなた」収録後のフジテレビの会議室でおました。番組の後の反省会が終わるまで待たされたんですが、広い局内で迷子になってしまい、その人のアシスタントの女性に迎えにきてもらったのも、今は懐かしい思い出ですね。

 ボクは唇より、アゴを引いてうつむき加減になった時のふくよかなアゴの感じが好きですね。加藤泰も言ってましたが、彼女、エラが張ってるんで正面より、やや外れた角度で捉えると、いい感じの顔になったり^^

 「散ってこそ花」、ご本人が言ったのかどうか、ともかく、本人の発言として雑誌に載ったことはありますね。
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