2008-04-01

映画興行も栄枯盛衰・・・

 1930年代に現れ、たちまちのうちにあっちの世界に引っ越してしまったものの、今なお天才映画監督として名を高めている山中貞雄のタイトル字幕を真似れば・・・

 流れ流れて
 今日は何日じゃとわが身に問えば、
 今日は4月の月初め・・・

 とうとう、3月は1回だけの書き込みで、ますますショボいブログ街道を暴走しております。

 昨日3月31日で、大阪・千日前の千日前国際劇場、千日前国際シネマ、千日前国際地下劇場の3館が休館していまいましたね。
 休館とは名ばかりで、実質は閉館だと思うのですが、シネマコンプレックス全盛の現在、新作映画の配給はシネコンに傾いているので、休館前、ポルノ系の地下劇場はさておき、前者2館でチャップリン映画の特集を組んだり、大阪とも縁の深い京マチ子特集を組んだり、溝口健二特集をやったりで最後の光芒を放っていました。

 そして、サヨナラ上映が3月の末、数日間あり、国際劇場では石原裕次郎がスターダムにのし上がった「嵐を呼ぶ男」と「狂った果実」、国際シネマでは、明治天皇といえばアラカンの顔とだぶってしまうようになった新東宝の超大作・総天然色映画「明治天皇と日露大戦争」、地下劇場でお懐かしや日活ロマンポルノの「団地妻 昼下がりの情事」と「実録阿部定」が、それぞれ500円という破格の入場料で上映されました。
 もうヤケクソでおまんな。
 このサヨナラ上映にでかけたブログつながりのヤノさんによれば、客入りはガラガラだったとか・・・。今、シネコンの客層の大半を占めている10~30代の人にとって、よほどの映画好きでない限り、30年以上前から50年前のいずれの映画も「なにぃ~、これ??」というような作品ばかりで、裕ちゃんもアラカンも宮下順子も、もはや歴史上の人物なんでしょうね。

 今回の休館で、難波の地から既存の映画館は完全に消えてしまったということです。
 あとはシネコンが群雄割拠しております。
 振り返ってみれば、ボクにとって映画館の閉館、休館はシネコンが幅を利かせるようになった今に始まったことではなく、子どものころから何度も見聞きしてきたことでした。
 ボクの住む田舎町にも、かつて3館も映画館があったのが、まず駅に近い映画館がなくなり、ついで一番足繁く通ったなじみの映画館が消え、最後に残った映画館も静かに下降線をたどるようにしてなくなっていきました。この間、およそ10年を要しています。

 大阪と縁を持つようになってからも、どんどん映画館は消えていきました。
 梅田シネマ、なんば大劇場、なんばロキシー、阪急プラザ、梅田グランド・・・今、思いつくままに名前を挙げてもキリがありません。なくならないまでも建て替えで姿を変えたのが北野劇場、梅田東宝、梅田スカラ座があり、今ではちゃっかりシネコンに鞍替えしていますね。この建て替えで消えたのが梅田地下劇場と北野シネマで、難波・高島屋前の南街会館にあった南街劇場、なんば東宝、南街スカラ座、南街シネマもとうに消えて今では跡地に東京からやってきた大型ファッション店とシネコンが占拠しとります^^

 もう、こうなると不感症に陥っているというのか、既存の映画館がなくなるということは時代の要求であって、もう役目を終えたんやくらいの感慨しかないのも事実で、どんどん変わっていくというのは世の中が生きている証拠やないか、などと思ってしまいます。
 とはいえ、どこを向いても同じ映画ばかりの、経済効率を優先させたシネコンでしか、もう映画を観ることはできないのかと思えば、心はまさにコンプレックス、複雑でおます。

 かつて、千日前国際劇場でしばしば外国映画を観に行っていた時、休憩時間にピアノの生演奏があったのですが、覚えておられる人はいますか? 当時、ほかの映画館ではなかったことで、びっくりな映画館のサービスでおました。シネコンに望むべくもないオマケですよね^^
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No title

私の映画鑑賞のトリトリーは、どちらかといえば京都かキタだったので、ミナミの千日前というのは、そう馴染みはなかったのですが、この小屋は天井が高くスクリーンも広いので好きでした。私が行ったのは最終日ではなかったので、ガラガラといっても、実際はどうかわかりませんが、これみよがしに読売や朝日に「映画館の灯が消える」という記事が載っていましたのを見て、「あんなぁ~」という気分です。それはさておき、飛田は相変わらずの盛況ぶり。それなりに観客がいました。モノは『野盗風の中を走る』と『女渡世人・おたの申します』。おっしゃる通り『女渡世人』は傑作でした。でも、この小屋で映画を観るのは非常に体力がいる…。それに終わってから、ふらふらとオレンジの街灯の方へ行ってしまいそうだ。

くだんの友人さんへ

 訪問、ありがとうです。
 おっしゃるとおり、新世界界隈(飛田界隈も含む)で映画を観るのは体力がいりまんな。でかける前は気力が必要だし。
 よかった、「女渡世人 おたの申します」を面白く観てもらって^^ この映画を初めて観たのも、今はなき道頓堀東映だったんですよね、もちろん封切で。併映は辰にいの「不良番長やらずぶったくり」。当時付き合っていた女の子と初映画には打ってつけ・・・ではおまへんな^^
 さて、「夜盗風の中を走る」は、どうよ??
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