--------

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
2008-02-14

蜜月期間が過ぎたら「オセロ」

 「オセロ」といっても、大阪出身の2人組女性芸人のことやあらしません。
 シェークスピアの4大悲劇のひとつの「オセロ」です。
 その「オセロ」といっても、大御所、サー・ローレンス・オリビエの「オセロ」のことではありません。

 1997年に観たイギリス映画の「オセロ」です。
 いつの間にか、もう11年も時間が経ってしまってます。

 観た劇場は大阪・日本橋の地下鉄から路上に出て、交差点からチャチャッと10㍍ほど歩いた所にあるビルの地下にあった「国名小劇」でした。
 もちろん、今はもう存在していない劇場ですが、単館系っぽい、その名前の通り、小さな劇場でした。
 そう頻繁に足を運んだことはない劇場で、ここで初めて観た映画は93年に観た「秋への別れ」という映画でした。どんな映画だったか、記憶はあやふやですが、初めて場内へ入った時の感想は「うぇー、何と小さい・・・」でおました。
 
 映画館の場内というより、映画会社の試写室の室内という表現がぴったりで、入り口横に自動販売機でチケットを買って入場してもロビーもほとんど身動きがとれないようなスペースでした。
 まだ、現在のようにシネマコンプレックスが一般化していない時代で、そのころ、都会の片隅で小さな映画館が頑張っていたころですね。

 この国名小劇で2度目に観た映画が95年製作のイギリス映画「オセロ」でした。イギリスといえば、シェークスピアの本場ですよね。
 これが、いやはや面白いシェークスピア映画でおました。


 有名な作品ですから、ストーリーの羅列はカットします。
 何が面白かったかというと、オセロの部下のイアーゴの描き方です。 
 演じているのが、ひところ、シェークスピア物の劇化に熱心だったイギリスの俳優、ケネス・ブラナーです。
 ついでにいうと、主役のオセロを演じていたのはアメリカの黒人系俳優、ローレンス・フィッシュバーンという人で、ボクが不勉強なため、それまで全然知らなかった俳優さんです。

 通常、イアーゴは主人・オセロに対して腹に一物の、面従腹背の人物として登場し、戯曲のほうでも幕開け早々、自分がオセロに対して、どう思っているかの独白があります。
 つまり、「いつか近いうちに絶対、現在の地位から引きずりおろしてやんねん!」と考えています。「黒んぼのやつが・・・」としばしばセリフにも出てくるように主人が有色人種だということもイアーゴには面白くありません。

 オセロを破滅させるため、オセロの結婚したばかりの妻、デスデモーナの不倫の噂をまき散らし、オセロの嫉妬心を煽り、オセロが新妻にどっぷりはまり込んでオセロを骨抜きにしようと企みます。

 ところが、映画では、ちょっと違った解釈でイアーゴは描かれています。
 いきなりですが、♪俺の目を見ろ、何にも言うな 堅い契りの腹の内・・・というのは北島サブちゃんのヒット曲「兄弟仁義」に出てくる歌詞ですが、映画で描かれたイアーゴにとってオセロは、まさに兄弟仁義なんですね。
 
 ともに戦った戦友、お互いの勇猛さをたたえ合う同志、これからもともに手を携えていきていく主従なんですね。そこにはホモセクシュアルな香りがしています。ホモセクシュアルといっても、この場合、多分に精神的なもので、イアーゴはオセロに対して男同士の強いつながりを感じています。

 そんな男同士の蜜月関係に割って入ってきたのが、オセロが愛してやまない妻のデスデモーナだったのですね。このデスデモーナを演じたのはイレーヌ・ジャコブというフランス生まれの若い女優さんです。
 オセロは別段、イアーゴに対してホモっぽい男のつながりなんか感じていませんから、戦いから凱旋後、愛の巣を作ろうとします。そこで目にとめたのがデスデモーナでしたが、イアーゴにすれば、デスデモーナの出現はとんだ計算違いです。

 これからもオセロとは仲良くやっていくはずだったのに、俺とオセロの仲を邪魔しやがって・・・とでもいうように、イアーゴはそれから何とかオセロとデスデモーナとの仲を引き裂くように振舞っていきます。
 その後は原作通りですが、オセロとデスデモーナがいちゃいちゃしているのを遠くから見つめるイアーゴの眼差しが非常に意味深長な光を持っているショットも見逃せません。

 イアーゴの画策で妻への不倫疑惑と嫉妬心でオセロはデスデモーナを絞殺し、オセロも自滅、すべての画策を見破られたイアーゴも自滅しますが、3人が横たわった室内を俯瞰でとらえた最後のワンショットは、この映画のテーマを象徴している印象的な幕切れでおました。
関連記事

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

プロフィール

青山彰吾

Author:青山彰吾
 日本映画を中心にしたコーナーです。
 ただし、取り上げる映画は偏っています^^
 
 

最近はこんなんです^^
ゲストのひと言
テーマ紹介
FC2カウンター
全記事表示リンク

全ての記事を表示する

在庫の記事
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。