2007-11-10

死者が甦ってもゾンビの話じゃない

 何を思ったか、3夜続けて自宅で酒を呑みながら、黒澤明監督の「わが青春に悔なし」「醉いどれ天使」「天国と地獄」をビデオで観ました。
 もちろん、今までにも何度も観た作品ばかりですが、いずれも初めて観たのは高校生だったころ。
 そのころ、TBS系だったかな、テレビで初めて黒澤明の監督作品が放映されるという機会に遭遇。そこで取り上げられたのが「七人の侍」や「生きものの記録」などのほかに「わが青春に悔なし」と「醉いどれ天使」でした。
 「天国と地獄」だけは16㍉フィルムで観ましたが、のちに、いずれの作品も名画座やホール上映で、あるいはリバイバル上映などで劇場で観直すことはできましたが、今ではレンタルビデオはもちろん、映画専門のCSチャンネルもあるので簡単に観たい映画を観ることができます。しかし、そのころは映画に接するのは映画館か、気まぐれな地上波テレビの放送でしか出会えなかった時代だったんですね。

 黒澤明といえば、サザンの桑田圭祐と一緒に缶コーヒーのテレビCMに出ていますね。この缶コーヒーのCMは、このほかに桑田と植木等が共演しているバージョンもあります。
 桑田クンの共演者は、いずれも、あちらの世界に引っ越した人ですね。そこで、ハァーとため息が出てしまいます。
 このCM,いずれもよくできていますよね。フィルムの合成も違和感なく、ことに桑田・黒澤バージョンでは黒澤明の号令で桑田が「影武者」の武将や雑兵たちでしょうか、疾走する武将や雑兵に混じって慌てたように走り出すギャグは笑わせてくれます。
 
 でも、ハァーなんですね。
 おいおい、あっちに行った人をまだ、こっちで働かせるのかよ、です。

 以前にも、石原裕次郎が、こんな形でテレビCMに出ていました。
 フィルムの合成ではないけれど、アン王女も「お金、預けてね」と日本の銀行のテレビCMに駆りだされています(あの日本語吹き替えは池田昌子さんの声なのでしょうか)。
 ひばりちゃんはパチンコ屋で頑張っているみたいですね。

 あちらの世界に引っ越した人が、まだ、こっちの住人であったころの映像を繰り返し見せるのならともかく、すでにこっちの世界にいない人を呼び戻してまでして、悪くいうなら奇をてらうような方法で働かさなければならないほど、CMのイメージキャラクターって人手不足なのでしょうかね。


 ちなみに、「わが青春に悔なし」のヒロイン、原節子は何度観ても、いいですね。
 最初の、小生意気な娘の男を愚弄するような言動も、この小生意気な娘の好きな、しかし、色恋には疎そうな男(藤田進)へのラブコールのいじらしさを見せているし、戦争を挟んで、いろいろあった後、映画の冒頭にも出てくる京都の吉田山に独り赴き、どこかから聞こえてくる三高の寮歌「紅萌ゆる」の歌声の方に顔を向け、過ぎ去った日々をしのんでいるような柔和な表情がきれいでおます^^
関連記事

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

プロフィール

青山彰吾

Author:青山彰吾
 日本映画を中心にしたコーナーです。
 ただし、取り上げる映画は偏っています^^
 
 

最近はこんなんです^^
ゲストのひと言
テーマ紹介
FC2カウンター
全記事表示リンク

全ての記事を表示する

在庫の記事