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2014-08-14

チラシを見ても映画を観たことにはならねえ28

                   チラシ 140814鈴木&戦前映画
 
 お江戸のお友達から、いつものようにチラシが送られてきたので盆休みの中、送られてきたチラシを眺め、まさに「チラシを見ているだけでは映画を観たことにはならねえ」でおます。だったら、映画館に行けばいいのに・・・と声が上がってきそうですが、相変わらず食指が動きまへん。

 もう終わった特集でおますが、先月の池袋の名画座で「追悼上映 鬼才鈴木則文」がおました。
 『鬼才』だなんて、あちらの世界に行ったからといって急に持ち上げんなよ。
 鈴木則文映画は喧操、猥雑、卑猥、詩情が混とんとした作品群でおました。師匠筋にあたる加藤泰が時代劇映画の昔から「トーエイ映画」の王道から常に外れていたのと同様、鈴木則文も主力商品の作り手から外れまくったゲリラの急先鋒で、オモチャ箱をひっくり返したような映画をエロチックさで包み込んで観客を愉しませた監督でおました。
 かつて藤純子の「緋牡丹博徒」シリーズのパンフレットを製作した時、同シリーズを監督した加藤泰、山下耕作、小沢茂弘ともども、鈴木則文にもインタビューを申し込んだことがおましたが、『花火師は夜空に花火を打ち上げた後、もうその花火のことは忘れているのではないでしょうか』という丁寧な返信を貰ったことがおました。
 譬えが詩にくるまれておりますな。
 あちらの世界に引っ越して、ちょうど3カ月。遅ればせながらご冥福をお祈りします。

 阿佐ヶ谷では現在、「戦前日本SF映画小回顧」が上映中でおます。
 断片ながら伊丹万作監督の「國士無双」(1932年)やマキノ正博監督の「續清水港」(1940年)というチョー高名映画から、尾上松之助の無声映画、併合される以前の大都映画から弱小映画会社の極東キネマの映画まで、「よ~ぉ残ってたな」と驚きでおます。SF映画というより、からくり映画といったほうがぴったりな無声映画時代の忍術物から明らかに外国映画の影響を受けて製作されたと思われる現代劇作品まで、ごった煮のごとき特集でおます。
 極東キネマといえば、かつて在籍していた新聞社で同キネマの時代劇の監督だったというおじさんと机を並べたことがあったのも今は昔でおます。

                       チラシ 140814戦争映画

 池袋でお盆すぎまで上映中なのが、戦争映画、もしくは関連する映画を集めた「8・15終戦の日によせて反戦・社会派映画特集」でおます。一部の例外を除き、選ばれた映画いずれも昭和時代に製作された映画ばかりで、平成生まれの戦争映画がないというのも不思議なもので、われわれはいつはまで昭和に頼っているのでおますんやろね。もうそろそろ、昭和の視点でない現在の視点から描いた戦争映画が登場してもよさそうなものなのに。現政権が推進しようとしている「戦争ができない国から戦争もできる国へ」の動きにも時宜がかなっていると思うのでおますが、21世紀の現在、20世紀末期だった昭和よりも『見ザル言わザル、聞かザル』の風潮がはびこっているようで、危ないことには手は出さない映画界なのか、資金がないから手が出せない映画界なのか、それとも関心をなくしてしまった映画界なのか・・・・。


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